STS NOTE

AMAOの日常話題と仕事告知。

イラストレーター・AMAOの日常、仕事告知の話題を綴ります。

昔の在宅勤務覚書

こんな時勢だし書くのも一興か、と思って書いてみます。
(※あくまで一個人のレポートですので、他社の就労形態によっては条件にあてはまらない場合もある事を予めご了承ください。)

 

私は7年程前に東京から徳島に移住(というか帰郷)して、以降は東京の会社に在宅勤務してました。結婚を機に退社して現在はフリーランスですが。

 

その時の生活時間割は下図のような感じ。

 

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在宅勤務当時の生活時間表

ざっくり言えば一般的なIT会社とほぼ変わらないフルタイムでの就労形態でした。お休みは土日祝、お昼休憩1時間。タイムカードはWEBで切って質問はチャットワーク、面談はSkypeやハングアウト。年末の事務書類はスプレッドシート

勿論それなりのネット設備は要りました。うちは家の立地的に回線の繋がりが悪かったのでちょっと個人で補強しました。残念ながらそこは経費ではなく自己負担。PCのメモリは12GB積んでたけど、イラスト業の宿命でそれだけでも納品データを含む遣り取りには多少スペック不足だったかもしれません。

あと当然ですがタイムカードは1分打刻が遅れただけで遅刻扱いになります。でも修正はできるから汚い話、ズルはできたかもしれない。怖くてやらなかったけど。因みにお昼休憩はチャットワークでの報告式だったのですが、例えば12時に席を外して13時から業務再開と書きながらその実、休憩を延長してたというのは度々やりました。

 

何気に終業時刻が19時だったのが厄介で、うちの場合私以外の家族は17時終業の仕事に就いてたので晩御飯の時間を合わせられない事を度々ボヤかれました。いや在宅勤務ならその辺融通効くだろちょっと離席してご飯くらい作れるだろって?いっぺん主婦(夫)やってきなさい。3、4人の家族のご飯を10分で作れるかって話。
この辺はいっそきっちり外で働いてきた方が家族にもまだ踏ん切りがついたと思います。下手に家に居るとちょっと席外したって大丈夫だろって勘違いされがち。因みに私がわざわざ在宅勤務できる会社を辞めてフリーランスになったのも家族の就労時間に自分の生活時間帯を合わせたかったからなので。

当時独身で家族がご飯作ってくれた…のは大きかったですホント…

 

そう、在宅勤務のメリットにしてデメリットは変に時間の融通が利くので、自分は上司にバレない範囲でサボる事ができ、家族にはそこに付け込まれる事です。

でもこれはね、個々で理解して貰って、自分も律するよう努めるしかなかった。家族にはさぞストレスを溜めさせた事と思います。下手すれば一見、自分が働いてるのかすら分かって貰えなかっただろうし。勿論逆にそれを利用して家事や買い出しもやってたからそこはまぁ。うん。

でも仕事しながらこっそりスマホゲーのデイリーミッションやってたのはごめんなさい。

あとよく言われる懸念材料として、人に会わなくなるから寂しい。喋らなくなるから表情筋が衰える、声が小さくなる。これはその通りで仕方ないし反省しないといけません。人に会えない孤独はそのうち慣れたけど声量の低下は今でも響いているのでほんと厄介。だから喋ろう。歌おう。なんなら怪しい独り言でもいい。
どんなに引き籠りでも結局時々は外に出ないと人間として腐るのが身に染みて分かる、それが在宅勤務なのです。多分。

 

まぁ今は、それで生活リズムに於ける己の律し方を学んでフリーランスになれた点で強くなれたのかな…と受け止めています。
うまくこなせれば特にお子さんのいらっしゃる或いはこれから増えられるご予定の方、ご家族との時間を多く取りたい方にとっては非常に有難い働き方だと思いますので、どうぞご利用は計画的に。

何より、在宅勤務制度によって私個人としては徳島というド田舎に居ながら東京の大手ゲームメーカーの仕事に関われたり、参加させて頂いた作品が大ヒットして名前をクレジットさせて頂いたりするといった貴重な機会を頂きましたし、今なおこうして仕事がこまごまできているのもそこの繋がりがあったからこそです。

環境を整えるのにお金も機材もかかって大変ですが、地方や世界の人材発掘という意味でも在宅勤務には期待したいところです。